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蒼き地球の誕生〜短鎖ペプチド仮説〜新たなるタンパク質ワールド仮説

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短鎖ペプチド複合体

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月10日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

35.原始前生物環境での短鎖ペプチド構成体の複製条件

 遺伝子が存在しない原始前生物環境下での複製 しかし、ここで重大な疑問が生じる。現存のNRPs系を構成する一連のタンパク質は、遺伝子の情報に基づいてつくられていることである。即ち、鋳型的多酵素複合体系にある開始もしくは伸長モジュールなどに鋳型として結合するアミノ酸単体は、遺伝子の情報に基づいて、複製対象のペプチド性抗生物質などのアミノ酸配列順になるように結合する。NRPs系を構成する全てのタン... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月11日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

36.鋳型的多短鎖ペプチド複合体系の創生

 触媒性短鎖ペプチド複合体の存在 原始前生物環境で、鋳型的多短鎖ペプチド複合体系を創生するための最初の課題は、短鎖ペプチド構成体のアミノ酸配列にあるアミノ酸残基を認識する物質の存在を確認することである。その認識した物質の結合部位に同じ側鎖をもつアミノ酸単体が並べば、原理的には鋳型的多短鎖ペプチド複合体系が成立することになる。そのため、最初に考えるべきことは、短鎖ペプチド構成体と結合して、そのア... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月13日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

37.タンパク性アダプターが関与する短鎖ペプチド構成体の複製仮説

触媒性短鎖ペプチド複合体の構成体認識部位の構成体が解離した後の窪みに、アミノ酸単体がほとんど結合しない、あるいは他のアミノ酸単体と競合し識別できないほど特異性が低い場合、同じ側鎖をもつアミノ酸単体の結合は不確実で、正確に結合できなければ複製は不能となる。ここではこの場合を考慮し、別の鋳型形成の仕組みを考えてみる。  転移RNAアダプター 私はその解決策のヒントとして、タンパク質生合成に介在する転移... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

38.タンパク性アダプターによる複製仮説のまとめ

   鋳型的多短鎖ペプチド複合体系の形成  繰り返し述べると、アミノ酸配列の情報をもっている短鎖ペプチド構成体自体が伝令RNAの役割を持ち、構成体の個々のアミノ酸残基がコドンに相当し、このコドンに相当する構成体の個々のアミノ酸残基を認識する触媒性短鎖ペプチド複合体側の認識部位を構成する複数のアミノ酸残基を、アンチコドンに相当するものと考えた。このアンチコドンをもつ触媒性短鎖ペプチド複合体とは異なる... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

39.触媒性短鎖ペプチド複合体の認識部位のグループ単位という概念

上述したなかで、短鎖ペプチド構成体の個々のアミノ酸残基に対する触媒性短鎖ペプチド複合体の認識部位のアミノ酸残基構造は、転移RNAアダプターのアンチコドンに相当するという考えを述べたが、それをもう少し詳細に述べてみたい。  複数のアミノ酸の関与 私がコドンと考えた短鎖ペプチド構成体の個々のアミノ酸残基と結合する構成体認識部位の構造をみると、コドン1個のアミノ酸残基に対して、構成体認識部位のアミノ酸残... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

41.鋳型的多短鎖ペプチド複合体の遺伝装置とDNA

 原始前生物環境では、多くの短鎖ペプチド複合体が共同して短鎖ペプチド構成体を複製する能力を獲得することで、安定的に供給できる体制が確立したと考えられる。さらに“個別短鎖ペプチド複合体獲得装置(仮称)”を創生することにより、構成体から多種多様な機能をもつ個別的短鎖ペプチド複合体を、自律的に設計できるようになった。個別的ペプチド複合体の機能の中で触媒能力の獲得はとりわけ重要で、これによって原始地球の表... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

42.アミノアシルtRNA合成酵素様複合体

 短鎖ペプチドやその複合体は、本性として他の物質と化学的に結合したり、さらに物質の構造に自分のかたちを自律的に適応させて相補的に結合するという、稀有な擬態思想を持っていた。短鎖ペプチド鎖構成体が複製するなかで最も重要な基盤となるものは、特定のアミノ酸単体をそれぞれの短鎖ペプチド複合体に特異的に結合させる、アミノアシルtRNA合成酵素様複合体であると考えている。また、このような触媒性短鎖ペプチド複合... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

43.“青い惑星”をつくった短鎖ペプチド

   第一部 総括~短鎖ペプチドの出現  ここでは、第1部で述べたことについて総括する。  私は、自然生成された短鎖ペプチドのすべてが複合体を形成するとは限らないと考えている。僅かな有効なペプチドだけが構成ブロックになり、複合体を構築する能力をもち、それらが離合集散を繰り返しながら、ペプチド同士が親和力と特異性をさらに高めながら会合し、安定な短鎖ペプチド複合体構造を構築する。さらに他の物質と結合す... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

2.短鎖ペプチド起源説

 原始地球環境では、アミノ酸の直接熱重合によってミクロスフェアのような高分子のタンパク性物質が生成していたと考えられているが、アミノ酸が自然生成したのとは異なる原始地球環境下の海底の熱水噴火口で、短いペプチドが出現したことが有力視されている。私が考えたのは、この短鎖ペプチドが段階的な会合によって巨大化し、その過程で多様な機能を獲得し、天然タンパク質の原型が形成されることであった。しかもその場合、複... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

3.タンパク質とはなにか 

 ここでは、異なる角度からタンパク質とは何かを考えてみたい。  現在、生物は火力など特殊な環境を除いて、物理学的に化学的に過酷な極限環境でも、一部はそれに適応しながら生息している。生物が新たな環境に進出する場合の先遣隊が、生物にとって最も重要な物質であるタンパク質である。新しい環境に適応できるように、自ら遺伝子を操作してアミノ酸組成や構造を僅かに変化させながら対応しているのである。  例えば、常温... 続きを読む

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増田 宏志
元帯広畜産大学 畜産学部畜産科学科
畜産生命科学講座(細胞分子制御科学分野) 教授
東京都三鷹市在住
Email: hmasuda@peptideworld-masuda.net

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