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蒼き地球の誕生〜短鎖ペプチド仮説〜新たなるタンパク質ワールド仮説

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2020年3月23日 / 最終更新日時 : 2020年5月11日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

1.これまでの総括とこれからの展望

第1部では、原始前生物環境でのタンパク性物質の出現と、それに伴う分子進化によって生命物質を含む有機物質の創生について述べた。この第2部は、それらの物質を基盤とした生命の誕生と生物進化について述べることにする。 生物進化を研究する方法 その前に、生物進化を研究する方法を考えてみたい。現在は化石や生物種間の遺伝子解析などを最大限駆使し、科学的な帰納的推理を展開した生物進化の方法論が成立している。しかし... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

2.短鎖ペプチド起源説

 原始地球環境では、アミノ酸の直接熱重合によってミクロスフェアのような高分子のタンパク性物質が生成していたと考えられているが、アミノ酸が自然生成したのとは異なる原始地球環境下の海底の熱水噴火口で、短いペプチドが出現したことが有力視されている。私が考えたのは、この短鎖ペプチドが段階的な会合によって巨大化し、その過程で多様な機能を獲得し、天然タンパク質の原型が形成されることであった。しかもその場合、複... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月17日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

4.始原袋、原始細胞、現生細胞の創生

 次に、生命誕生の場である細胞について話を進めることにする。細胞の進化として、私なりに始原袋、原始細胞、現生細胞と三つに分けてみたが、それは私独自の考え方によるもので明確な基準ではい。  私は、開放的な原始前生物環境の後期に、外界を遮断する無数の半透膜の袋が出現したと考えている。この袋状のものが生命誕生の場になるもので、この生命誕生に使われた袋内物質は、すべて原始前生物環境で創生された“原始スープ... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

6.細胞の原型としての始原袋(細胞の起源)

  始原袋が担う運命的課題  開放系でつくられた“原始スープ”の中で、閉ざされた狭い半透膜の袋が無数に創生された。これら無数の袋が創生される際に、それぞれの袋内部に多様な物質が混在する“原始スープ”の一部が不均一に、狭い空間に閉じ込められ、この空間で物質間の衝突が繰り返され、ごく一部の袋の中で独自の化学反応が始まったと考えられる。このとき、半透膜の始原袋は“原始スープ”の低分子物質の出入りは可能で... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

7.始原袋内での物質代謝経路の創生の芽生え

 生命誕生の場になった無数の閉ざされた狭い半透膜の袋が、原始前生物環境の“原始スープ”に存在していたタンパク性物質である短鎖ペプチド複合体とその他の雑多な物質を不均一に無作為に取り込むことにより、どのようにして生命活動の場に変貌したかについて考えてみよう。この袋が生命活動を起動するためにタンパク性物質が成し遂げたことは多方面にわたり、そのひとつが物質代謝と遺伝装置の進化だったことについては、先に述... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

11.原始細胞での新しい遺伝装置の創生―DNAの自己複製の原理の萌芽

 生命誕生の最大のイベントの一つとして考えられるのが、原始前生物環境でつくられた多様な短鎖ペプチド複合体のようなタンパク性物質の遺伝情報が、原始袋を経て原始細胞にどのようにして伝達され、収納されたかである。さらに、原始前生物環境の後半になると遺伝情報が多量になり、多量の容量の遺伝情報を収納でき、これまでのものとは全く異なる遺伝装置を緊急につくる必要性が生じたと考えられる。結果として、遺伝情報の収... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

12.高分子核酸の構造

  RNAとDNAの構造  高分子核酸は塩基と糖とリン酸基で構成され、その構成糖がリボースであればリボ核酸(RNA)が、デオキシリボースではデオキシリボ核酸(DNA)がそれぞれ形成される。RNAはリボースとリン酸のホスホジエステル結合で骨格を形成し、塩基は糖と結合して分子内でところどころ相補的に結合することで、複雑で多様な構造になっている。中には触媒的機能をもつものも現れた。DNAは外側にデオキシ... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月19日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

17.タンパク質に関する諸考察

 本題からやや離れるが、ここではタンパク質に関して、今現在私が考えている二つのことについて書きとめておきたい。   タンパク質の構築原理  まず、一つ目。タンパク質は生物進化に伴って、これまでの自らの構築原理を見直し、独自の原理を獲得したのだろうか。私の考えは、否である。私は、タンパク質は原始前生物環境での短鎖ペプチドの出現から現存細胞に至るまで、同じ構築原理に基づいて進化を続けていると考えており... 続きを読む

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2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月19日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ

23.生命誕生の鍵を握る「タンパク質ワールド」仮説

  タンパク質の起源  私は、タンパク性物質がRNAやDNAのような情報高分子よりもはるかに早く、この地球上に出現したと考えている一人である。その根拠は、分子進化で各種の物質がそれぞれ出現するには段階があること、合成が容易なものほど早く出現し、その後、その物質を基盤にして他の物質も巻き込みながら、徐々に複雑な物質が出現するという段階論を支持するからある。その原理を、生命の起源に大きな影響をあたえる... 続きを読む

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20種類のアミノ酸 Anfinsen disordered structure NRPs NRPs系 アミノアシルtRNAシンテターゼ アミノ酸 アミノ酸残基数 アンチコドン イントロン タンパク質ワールド ペプチド伸長反応 ペプチド結合 ミクロスフェア リボソーム 伸長モジュール 共有結合 分子進化 天然タンパク質 巨大な複合体 抗体タンパク 擬態思想 断片化思想 新生ポリペプチド鎖 核酸 池原健二 無秩序構造 生命の起源 生命誕生時 疎水結合 疑似複製 短鎖ペプチド 短鎖ペプチド複合体 短鎖ペプチド起源説 自由エネルギー 複製 超二次構造 遺伝暗号 遺伝装置 酵素タンパク 非リボソーム性ペプチド合成 非共有結合 高分子核酸 GADV RNA

増田 宏志
元帯広畜産大学 畜産学部畜産科学科
畜産生命科学講座(細胞分子制御科学分野) 教授
東京都三鷹市在住
Email: hmasuda@peptideworld-masuda.net

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