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蒼き地球の誕生〜短鎖ペプチド仮説〜新たなるタンパク質ワールド仮説

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短鎖ペプチド複合体

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

24.免疫グロブリン・スーパーファミリー

 天然タンパク質構造は複雑系であるが、中には一部が共通した構造で構成されている一群のタンパク質がある。例えば、免疫グロブリンドメインには構造の一部が特徴的な二つのシステインが、数十個のアミノ酸をはさんでお互いに結合して生じる-S―S-ループ構造をもつ領域(免疫グロブリンドメイン)が存在する。このループドメインの数が異なることで、免疫に関係する受容体や接着分子など多様な分子が存在することになる。これ... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月26日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

25.活性部位の機能獲得とエクソンシャッフリング

 触媒作用とは 触媒反応の対象となる基質はほとんどが有機物質であり、自然環境で常に不安定で、徐々にいろんな物質に変化する可能性をもっている。この構造的に不安定な基質が徐々に変化するのを、巧妙に適切な非共有結合を利用しながら、この化学変化を著しく増幅させることを触媒作用という。この触媒機能を持つもののほとんどが、タンパク質や短鎖ペプチド複合体であると考えられる。  酵素タンパクの起源 酵素タンパクの... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

26.セクターの概念と閂のような基質特異性との関係

 基質特異性 あるタンパク質が酵素であるか抗体であるか、または認識タンパク質であるかを決めるには、例えば酵素でいえば基質特異性を決定すればよい。もしこの基質特異性が崩壊してしまうと、その酵素の存在意義が全く失われ、それを失った酵素の遺伝子は変質して転写されなくなったり、機能をもつ産物をコードしない偽遺伝子となってしまう。言うならば、タンパク質に基質特異性という特殊な閂がかかると、酵素のアイデンティ... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

27.特定物質との接触で固有の構造をとるループ構造

 無秩序構造(ループ構造) 酵素タンパクの中には、基質がないときには変性状態の無秩序構造(disordered structure)で存在し、基質分子に接触すると折り畳みがおこり、固有の立体構造になるものが時々見出される。このような酵素が現在でも存在していることは、原始前生物環境では短鎖ペプチド複合体の中に、物質がないときは短鎖ペプチドから解離した状態で存在し、特定の物質と接触するとただちに固有の... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

29.タンパク性物質(短鎖ペプチド構成体)の複製を考える

 タンパク質の分子進化の痕跡 ここからはいよいよ、短鎖ペプチド構成体の複製について述べてみたい。誰でもが考えているように、生命という自動制御組織体を支えている物質は基本的に稀有な性質をもち、まだ底知れない謎を秘めている。私はその物質が、多様なタンパク質であると確信し、その起源を探求することが生命の誕生を知る最も有力な手がかりになると考えている。 多くの研究者の中には、原始前生物環境でタンパク質の起... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

30.「複製」の定義

ここまで、原始前生物環境において、タンパク質の原型である短鎖ペプチド複合体が短鎖ペプチド構成体の自律的な会合によって形成されること、短鎖ペプチド構成体が形成されれば短鎖ペプチド複合体が自動的に形成されるということについて説明してきた。さらに短鎖ペプチド複合体の複製についての私論を続けたい。  複製とはDNAだけによるものか? はじめに、「複製」という言葉であるが、生物系の辞典で調べると必ずその説明... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

31.池原の「疑似複製」説

 原始前生物環境の初期段階から、短鎖ペプチド複合体の機能が短いペプチドをどのように複製したかについて、私なりの考えを述べてみたい。タンパク性物質の複製に関する記述の代表的なものとしては、池原の先駆的な「疑似複製」説がある。これは私も共鳴する部分があり、まずはそれについての私見を述べておく。    「複製」とは  先に述べたように、短鎖ペプチドが複合体を形成する際、異なるアミノ酸配列でも類似した局部... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年5月2日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

32.短鎖ペプチド複合体形成について振り返る

原始前生物環境の初期の頃は、このような「疑似複製」やそれに類するものに依存すればよかったが、次第に短鎖ペプチド複合体の構造・機能分化による多様化が進み、固有の複合体を模してつくらなければならないという、複製の必要性が生じたことも考えられる。私は、原始前生物環境の短鎖ペプチド複合体は二段階で形成されたと考えている。  第一段階 第一段階は、短鎖ペプチドの原始前生物環境での自然生成である。現在の研究で... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

33.短鎖ペプチド複合体と天然タンパク質

 短鎖ペプチド複合体の複製の第一段階は、すべての短鎖ペプチド複合体形成に共通してもちいられる、一定の多様な短鎖ペプチド構成体の生成と蓄積であった。第二段階は、それらの短鎖ペプチド構成体の会合による配置が極小エネルギー則に従って進行し、自律的に固有の立体構造をもつ複合体構造を形成するための、「個別短鎖ペプチド複合体獲得装置(仮称)」の存在にあると考えられる。この形成過程は、天然タンパク質の構造形成に... 続きを読む

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2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部  原始無生物環境における化学進化

34.短鎖ペプチド構成体の複製と鋳型的多酵素複合体系機構

  上述したように、原始前生物環境の初期の頃には、雑多に自然生成された短鎖ペプチドが次第に最小限の短鎖ペプチド構成体に収束されたと考えられる。短鎖ペプチド複合体は短鎖ペプチド構成体が特異的に複製されれば、立体構造は自動的に複製されることから、この構成体の種類が最小限度になったことは、次に起こる短鎖ペプチドの複製にとって経済性からみて重要なことであったと私は考えている。この最小限に収束され... 続きを読む

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増田 宏志
元帯広畜産大学 畜産学部畜産科学科
畜産生命科学講座(細胞分子制御科学分野) 教授
東京都三鷹市在住
Email: hmasuda@peptideworld-masuda.net

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