2020年3月17日 / 最終更新日時 : 2020年4月6日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 8.非共有結合 原子・分子間の結合には大別して強い結合と弱い結合の二種類がある。物質間の結合で最も強いものは共有結合で、タンパク質の場合、ペプチド結合のみが共有結合であり、その直鎖構造は安定しており、それを分解するには外部から相対的に高いエネルギーを与えなければならない。ペプチドやタンパク質では共有結合は二次構造や立体構造の主鎖骨格の形成に関係している。 一方、弱い結合は非共有結合で、少し引っ張るとすぐ離れてしま... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月8日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 14.疑似思想からみた抗体タンパク 結合特異性が高まる仕組み 次に、このような遺伝子の断片化思想で生成された抗体タンパクが、最初は対象抗原と低い特異性であるにもかかわらず次第に高い結合特異性を示すようになる理由を、先ほど述べた擬態思想の観点から考えてみたい。抗体タンパクは軽鎖と重鎖から構成され、抗原と結合する領域は可変領域、特にアミノ酸配列が著しく変化する三つの部位を超可変領域または相補性決定領域とよばれ、これらは抗原結合部位を形... 続きを読むにほんブログ村