2020年6月23日 / 最終更新日時 : 2020年6月23日 Hiroshi Masuda 科学の広場 逆翻訳系を考察する Amino acid-codon systemの起源 これを、短鎖ペプチド鎖からの逆翻訳系で眺めた場合はどうなるか DNAの二重らせん構造を発見した、Francis Harry Compton Crickは、タンパク質のアミノ酸配列に責任を持つコドンが少しでも変化するようなことになると、タンパク質の機能が破壊され、タンパク質の存在様式が失われてしまい、その意義を呈しないことになると述べている。その... 続きを読むにほんブログ村
2020年5月11日 / 最終更新日時 : 2020年5月12日 Hiroshi Masuda 科学の広場 疑似複製について(池原健二先生より) 本稿で、随所に引用させていただいている、タンパク質ワールドでは、既に先陣を切られております『GADV仮説 生命起源を問い直す』の著者、池原健二先生より、本稿「第1章 2.池原のタンパク質の「疑似複製」仮説」へのご回答をいただきました。 ・しかし、私にはこのタンパク質仮説が基本的にタンパク質が生命誕生を推進した唯一の物質であることは納得できるとしても、若干の疑問点がないわけではない。私の疑問点を列記... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月14日 / 最終更新日時 : 2020年5月11日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 2.池原の[GADV]タンパク質の「疑似複製」仮説 タンパク質」仮説によれば、そのヒントになったのは遺伝暗号の関連で、現存する生物の遺伝子のGC含量が大きく変化してもタンパク質構造があまり変化しないという事実から、GNC遺伝暗号でコードされる4種のアミノ酸であるGly, Ala, Asp, Valに注目したという。これらのアミノ酸はいずれも簡単な構造をもち、原始地球環境で自然生成されると見なされているものばかりである。さらに、この4種のアミノ酸が... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 29.タンパク性物質(短鎖ペプチド構成体)の複製を考える タンパク質の分子進化の痕跡 ここからはいよいよ、短鎖ペプチド構成体の複製について述べてみたい。誰でもが考えているように、生命という自動制御組織体を支えている物質は基本的に稀有な性質をもち、まだ底知れない謎を秘めている。私はその物質が、多様なタンパク質であると確信し、その起源を探求することが生命の誕生を知る最も有力な手がかりになると考えている。 多くの研究者の中には、原始前生物環境でタンパク質の起... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ 12.高分子核酸の構造 RNAとDNAの構造 高分子核酸は塩基と糖とリン酸基で構成され、その構成糖がリボースであればリボ核酸(RNA)が、デオキシリボースではデオキシリボ核酸(DNA)がそれぞれ形成される。RNAはリボースとリン酸のホスホジエステル結合で骨格を形成し、塩基は糖と結合して分子内でところどころ相補的に結合することで、複雑で多様な構造になっている。中には触媒的機能をもつものも現れた。DNAは外側にデオキシ... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年5月5日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ 13.遺伝情報の伝達 始原袋から原始細胞の進化の過程で、原始前生物環境で蓄積された多様な短鎖ペプチド鎖複合体の遺伝情報を、厖大な遺伝情報量を新しく収納予定のDNAに伝達する作業が進められたと考えている。DNAにタンパク質の遺伝情報を単位として収納したものが遺伝子であるが、短鎖ペプチド複合体に会合している短鎖ペプチド構成体をペプチド結合して、一本の長い鎖に進化させたものを原始タンパク質とした。この原始タンパク質の情報をど... 続きを読むにほんブログ村