2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ 11.原始細胞での新しい遺伝装置の創生―DNAの自己複製の原理の萌芽 生命誕生の最大のイベントの一つとして考えられるのが、原始前生物環境でつくられた多様な短鎖ペプチド複合体のようなタンパク性物質の遺伝情報が、原始袋を経て原始細胞にどのようにして伝達され、収納されたかである。さらに、原始前生物環境の後半になると遺伝情報が多量になり、多量の容量の遺伝情報を収納でき、これまでのものとは全く異なる遺伝装置を緊急につくる必要性が生じたと考えられる。結果として、遺伝情報の収... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月18日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ 12.高分子核酸の構造 RNAとDNAの構造 高分子核酸は塩基と糖とリン酸基で構成され、その構成糖がリボースであればリボ核酸(RNA)が、デオキシリボースではデオキシリボ核酸(DNA)がそれぞれ形成される。RNAはリボースとリン酸のホスホジエステル結合で骨格を形成し、塩基は糖と結合して分子内でところどころ相補的に結合することで、複雑で多様な構造になっている。中には触媒的機能をもつものも現れた。DNAは外側にデオキシ... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月27日 / 最終更新日時 : 2020年4月19日 Hiroshi Masuda 第2部 生命の誕生へ 23.生命誕生の鍵を握る「タンパク質ワールド」仮説 タンパク質の起源 私は、タンパク性物質がRNAやDNAのような情報高分子よりもはるかに早く、この地球上に出現したと考えている一人である。その根拠は、分子進化で各種の物質がそれぞれ出現するには段階があること、合成が容易なものほど早く出現し、その後、その物質を基盤にして他の物質も巻き込みながら、徐々に複雑な物質が出現するという段階論を支持するからある。その原理を、生命の起源に大きな影響をあたえる... 続きを読むにほんブログ村