2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月8日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 15.モチーフ配列 ここで、もう一度短鎖ペプチドに立ち戻って考えてみよう。例えば、タンパク質が対象物質と結合する場合、生物種間でその結合部位のアミノ酸残基がほぼ同じで厳しく保存されている配列領域がある。この保存されたアミノ酸配列はモチーフ配列とよばれることもあるが、そのアミノ酸残基は数個から十数個というように、短鎖ペプチドと同じような長さになっている場合が圧倒的に多いことに注目したい。そして、これも短鎖ペプチドが機能... 続きを読むにほんブログ村
2020年3月18日 / 最終更新日時 : 2020年4月9日 Hiroshi Masuda 第1部 原始無生物環境における化学進化 19.タンパク質の折り畳み機構 Anfinsenドグマには、「天然タンパク質の一次構造は高次構造形成をかなりの程度まで自律的に規定する情報をもっている」とある。このドグマに従えば、天然タンパク質であるかどうかは、可逆的に折り畳みがおきるかどうかを確認すればよいことになる。私がこの折り畳みの存在をはじめて知ったのは、Anfinsenらがノーベル化学賞を受賞した少し前頃であった。この不思議な現象について私なりに述べてみたい。 本題に... 続きを読むにほんブログ村